抗癌剤の減量『単純な減量?投与間隔の延長?』

今月の論文紹介

化学療法の減量はどうしていますでしょうか。
減量を要する症例数のデータを採っているわけではないのですが、減量を要する症例の方が多い印象を持っています。
しかし容量調整の効果に関する研究は少数であり、主治医の匙加減になっているのではないでしょうか。

今回は、「主治医の匙加減を支持する論文」の紹介です(笑)

この試験は、GEM+nabPTX(GnP)のレジュメに関する報告です。
GnPは世界的に、膵癌1st. lineの7−8割を占めています。

この研究では、減量または投与間隔の延長は、有害事象の軽減に有効であり、減量しない場合と比較して化学療法を長期間継続することができるとしています。
また、容量調整しなかった場合のOSは6-7ヶ月、減量した場合は11ヶ月、投与間隔を延長した場合は10ヶ月でした。
減量と投与間隔延長での比較はしていません。


まり、容量を調整してでも継続した方が予後に寄与し、減量か投与間隔の延長かは決着がついていないのでどちらでもよさそうです。患者さんのことを考えると隔週投与の方が来院回数が減るので楽だと思いますが、化学療法が効きやすい細胞分裂のサイクルに当てるためには長期間体内に抗癌剤が残った方がいいような気もします。

私は、可能であれば投与間隔はそのままで減量とし、それでも厳しいようなら投与間隔の延長を行い隔週投与としています。


ちなみに、膵癌ではなく乳癌の化学療法ですが、Eriblin mesilateという抗癌剤においては、単純な減量の方が投与間隔延長よりも予後に寄与したという報告がありました。