外傷性膵損傷② 〜ERCP?EUS?自験例をまじえて〜

2021年6月11日

では、実際の内視鏡はERCPにしますか?EUSにしますか?

当院での治療例を紹介します。
20代男性で、交通外傷です。
バイタルは安定しおり、腹膜刺激徴候はありましたが疼痛の程度は高度ではありませんでした。

CTでは、膵尾部をほぼ横断するような損傷でした。

状態は安定していましたので、外科入院にて経過観察しておりました。
7日目に腹痛増悪や発熱などがあったのですが、その時のCTを含めた経過表を提示します。

day2のフォローCTでは膵液漏は大したことありませんが、day7では被膜の明瞭なPPCとして増悪しています。
損傷自体も明瞭化しています。
当院では、EUS-CDを選択しました(ERCPによる「ERCP後膵炎、造影圧による膵管破綻の拡大、嚢胞感染」などを避けるため。)。

内瘻の7Fr pigtail、外瘻の5Fr ENCDチューブを留置しました。

EUS-CD後3日で食事を再開し、経過は良好でした。

当院で、現時点で考えているストラテジーを提示します。

ERCP後膵炎、造影圧による膵管破綻の拡大、嚢胞感染を避けたいケースでは、EUS-CDも有力な選択肢になりそうですね。


以下に、皆さんが疑問に感じそうなことを想定質問としてまとめてみました。