急性胆嚢炎における内視鏡的胆嚢ドレナージ術の困難classification

今月の論文紹介

皆さん、急性胆嚢炎の内視鏡治療(呼称:ETGBSやERGBD)してますか。難しいですよね。
今回の論文の中で紹介されていた別論文のメタアナリシスデータですが、成功率は83%だそうです。今回紹介する論文の成功率は72%でしたが、SpyGlassDSによる胆道鏡補助下の胆嚢ドレナージを試みることで、21.6%の成功率上乗せ効果があるとしています。

この論文では、ETGBSが困難となるポイントを以下のように4つに区分しました。

引用:Yoshida et al. Gut and Liver 2021; 15(3): 476-485

STEP3-4の有効打は提示されなかったものの、STEP1-2に対する胆道鏡の有用性を示しました。胆嚢管に少しでもGWが掛かれば、GWテクニックでなんとかなることがあります。そして出血傾向や認知症高齢者などでなんとか経乳頭的に胆嚢ドレナージしたい症例では、胆道鏡はいい手段だと思います。
STEP3は介助者のGWテクニックということになるでしょうか。STEP3が結石嵌頓によって怒っているならば、上造影バルーンで造影圧をかけて結石を胆嚢へ押し戻すことも有効と思います。
STEP4は、最近市販されたTornus(Olympus社)などのダイレーターが活躍しそうです。


今月の論文紹介

Posted by ガイドワイヤー部長