ERCP前の予防的抗菌薬投与
今回は、ERCP前30分の単回セフェム系抗菌薬投与で、ERCP後の感染症を予防できるとする論文です。
【結果】
378例が登録され、189例が各群に割り付けられた。
ERCP後の感染性合併症のリスクは、抗生物質予防群で2.8%(176例中5例)、プラセボ群で9.8%(173例中17例)であった(リスク比、0.29;95%信頼区間[CI]、0.11-0.74、P = 0.0073)。
耐性菌抑制の動きが世界的にある中で、エビデンス不十分の抗菌薬予防投与に疑問は感じておりましたが、この結論的にはとりあえず続けてよさそうです。
私の願望として、将来的に新たな知見、例えば「ERCP後感染症はほとんどが軽症であり、将来的な耐性菌発生の方が重篤なアウトカムに結びつく」なんて結論する論文が出てきて、予防的抗菌薬をなくせたら嬉しいです。
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