非切除膵癌における19G FNB針のゲノムプロファイリング検査に対する有用性
まだオンラインにはなっていませんが、アクセプトが決まった論文を早めに頂く機会がありました。
19G FNB針は胆膵の現在のトピックの1つであり、先月にはがん研究センター中央病院の、後ろ向き研究の論文を紹介させて頂きました。その縁で、今回アクセプトされたばかりの本論文を頂けることになりました。
がん研究センター中央病院の、久田先生、肱岡先生、皆様、ありがとうございます。
さて、前回ご紹介したように、19G FNB針は、診断率は22Gと同等だが、ゲノムプロファイリング検査に耐えうる検体を採取できる確率が上がるというものでした。
今回は、phase Ⅱ 前向きシングルアーム試験で、NOP(遺伝子パネル検査のことです)の解析の適性基準は,腫瘍細胞量≧20%,組織サイズ≧4 mm 2とされました。結果:33名の患者が登録されました。手術成功率は100%であり,全例でclass Vの細胞診を認めました。NOP解析適合率は63.6%(95%信頼区間:47.22-80.05)であり,あらかじめ設定された妥当性の基準を満たすものでした。有害事象の発生率は9.0%でした。
有害事象は多めですが、NOPに対応できる検体の採取率としては、前回の後ろ向き検査同様に高い結果でしたね。
有害事象の発生リスクが解明されれば、19G FNBは今後の第一選択針となりうるポテンシャルがあると言えます。
(直接お聞きしたところによると、著者の先生たちは既にリスク因子の目星を付けていましたので、それが解明される日もそう遠くなさそうです。)
Discussion
New Comments
No comments yet. Be the first one!