膵嚢胞に留置したLAMS除去のタイミング〜早期がいいわけでもないらしい〜

LAMSは長期留置すると出血や埋没などの偶発症が増えることが報告されています。では4週間(28日)以内という早期に抜去したらどうか?というのが本論文です。システマティックレビュー/メタアナリシスです。
方法:主要なデータベースは2024年5月まで体系的に検索されました。評価された結果は、LAMSの早期抜去群(3〜4週間以内)と後期抜去群(3〜4週間後)に関連するAEの累積発生率でした。
結果:8件の研究(患者1820人、平均年齢54-61.6歳、男性63%)が分析に含まれました。膵嚢胞には、壁外壊死(WON; 58.2%)と仮性嚢胞(41.8 %)が含まれていました。プールされたLAMS関連のAE割合は、後期と初期の抜去群で類似していました(リスク比[RR] 1.03、95%CI 0.47-2.28; P = 0.94)。
4週間のカットオフを適用した研究のみを含む感度分析は、同等のAEs率(RR 0.80、95%CI 0.38-1.65; P = 0.59)を確認しました。研究の平均フォローアップは208(SD 88)日でした。
結論:このメタアナリシスの結果は、研究間で中程度の異質性の存在下で、LAMSの早期抜去と後期抜去でAEの発生率に差がないことを示しました。患者の状態に応じて臨床的なケースバイケースで計画することができます。
早期に抜去しても偶発症が増えるというものではないので、ドレナージの完了具合に応じて抜去時期を決めましょうという結果みたいです。







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